東日本大震災から一年を迎えて

東日本を襲った未曾有の大震災から一年が経ちました。尊い命を落とされた方々やご家族の皆様には心よりお悔やみを申し上げます。また、生活基盤を失い、今なお厳しい状況に置かれている皆様には、一日も早く従来の生活を取り戻せることを願ってやみません。

壊滅的な被害の中にあっても、悲しみを乗り越え、自らの生活や事業の再開、そして地域の復興にかける熱意と人々の団結力に、私は大いに励まされました。改めて今、個人としても事業においても、人の絆の強さが成し得る力を痛感しています。

さて、この一年間はリコーグループにとって、企業の社会的責任をより強く意識する年となりました。震災直後の復旧にはじまり、中長期で被災地の復興につながるさまざまな取り組みを行ってまいりました。その一つとして、使用済み複合機を清掃・整備し、被災地で再利用いただくためのリユースセンターを福島県喜多方市に開設いたしました。被災地での事業強化こそ復興に資する、と考えたからです。

今回の震災でリコーグループも甚大な被害を受けましたが、一方で、私たちの事業に関するさまざまなことを考え直す機会にもなりました。全国で展開されている復興への力強い取り組みは、今後も日本でものづくりを展開していくことの意義を再認識させてくれました。さらに、震災に向き合う種々の活動を通じて、お客様が真に必要とされる製品やサービスのヒントを多数頂いただけでなく、ワークスタイルの改革を一層加速させる必要性を実感させられました。

この先はまだまだ長い道のりとなりますが、皆様と共により強い日本を創り出すために、リコーグループもその一翼を担うべく、これまでにも増して全力で事業に取り組んでまいります。

http://www.ricoh.co.jp