コニカミノルタが運営するギャラリースペース、コニカミノルタプラザ(東京都・新宿区)は昨年、"環境と芸術を融合させたアイデア・デザイン"をテーマに「KONICA MINOLTA エコ&アート アワード 2012」の作品募集を行い、若手アーティスト(16歳~35歳)の方から多数のご応募をいただきました。4人の審査員によって厳選された39作品は、2012年3月4日から22日まで、コニカミノルタプラザにて展示されました。
去る3月20日には、同ギャラリーにて作品の審査会が行われ『ビジュアルアーツ部門』*1 『プロダクト&コミュニケーション部門』*2 『next ACTION部門』*3 よりグランプリと各賞を決定いたしましたので、その結果をお知らせいたします。
【グランプリ】
ビジュアルアーツ部門 : WE are the JAPAN(古川真直)
プロダクト&コミュニケーション部門 : 玉響-たまゆら-*4 (NOTE(青木大輔/樋口太郎))
next ACTION部門 : RIP lamp*5 (株式会社FREEing(竹澤葵))
審査員講評:WE are the JAPAN (古川真直)
日本人にとって自分の証の一つである印鑑を通して、人とのつながりを見つめ直し、地域特性を学ぶことのできるユニークなアート作品です。人々が決めた土地に根を張り、地域の自然環境と共生しながら深い繋がりの中で存在していることを、ビジュアルで分かりやすく表現している点が大変魅力的だと思います。同時に、社会のあり方を問いかけている様にも感じられます。
審査員講評:玉響-たまゆら- (NOTE (青木大輔/樋口太郎))
スタイリッシュでありながらソフトな印象のビニール製のイス。
"ペットボトル型のパッケージから、折りたたんだビニールを出し、クエン酸と炭酸ナトリウムを固めたキャンディと水を入れ、シェイクすることでプロダクトとして即座に使用でき、狭い避難場所や、被災地でも有効活用が可能"というプレゼンにも説得力がありました。当初、『next ACTION部門』での作品エントリーでしたが、そのプロダクトとしての圧倒的な完成度の高さは、野外のイベントにおいても活躍する現代アート作品のようでもあり、『プロダクト&コミュニケーション部門』のグランプリに相応しいと考えました。
審査員講評:RIP lamp (株式会社FREEing (竹澤葵))
使用済みで、電圧の低くなった乾電池を最後まで使い切る「乾電池の最後を看取るための装置」です。このライトは単1から単4までの乾電池サイズに対応しており、デザイン的、構造的、経済的にも優れています。震災時、計画停電が行われ、乾電池が不足した事例もあり、家庭で溜まりやすい使用済みの古乾電池を有効活用するためのライトは"エコ"と"3.11後の未来"をつなぐ、ありそうでなかった製品です。その着眼点が評価され、『next ACTION部門』でのグランプリとなりました。
コニカミノルタプラザでは、コミュニケーションメッセージである"Giving shape to ideas" 「革新はあなたのために。」のもと、社会、文化、芸術への貢献を目的としたさまざまな展覧会やイベントを開催してまいります。
各受賞結果
KONICA MINOLTA エコ & アート アワード 2012」作品展の概要
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*1 エコロジーに対して提言するファインアートの意識に基づいた作品
(絵画、グラフィックアート、インスタレーション、立体アート、CG、映像、絵本、等ビジュアルを中心にした作品を対象。)
*2
プロダクト化の意識に基づき考えられた工芸、デザイン、もしくはコンセプト・アイデア
(自動車、飛行機、家電製品、オフィス用品、産業用、医療用、公共用機器等の工業製品から、家具や、食器等の日用品、服飾デザインまで、工業的に生産されるあらゆるデザイン、もしくはコンセプト、アイデアを対象。)
*3
3.11の事象を深く追求した作品、日本の復興や未来への扉をあけるアイデア
*4
next ACTION部門でのご応募でしたが、審査員の審議の結果、プロダクト&コミュニケーション部門としてのグランプリ受賞となりました。
*5
プロダクト&コミュニケーション部門でのご応募でしたが、審査員の審議の結果next ACTION部門としてのグランプリ受賞となりました。